Vol.25 京都府
生死をあずかる臨床の現場。いかにしてベストな画像を提供するか、その重要性を実感した。
岡田 貴至さん
京都第一赤十字病院 放射線診断科部 勤務「京都府立 東稜高校出身」
取材日 2013/3/7
学生時代について
大学では勉強一本槍でした。2年生頃から将来を意識し、やがて国家試験を目標に励みました。勉強の合間には、先生方が開いてくださるパーティやイベントに参加することも多く、楽しい4年間でした。就職については大学から手厚いサポートをいただきました。おかげであまり苦労することなく希望の病院への就職が決まり、国家試験の勉強に全力を注ぐことができました。
仕事の内容
検査のとき、第一に考えるのは患者さんの状態です。大学で学んできたのは健康な人の撮影方法でした。でも実際の現場では、良い画像を撮影したいと思っても、患者さんの状態によって簡単にはできません。痛みで体を自由に動かせない方や、意識がない場合さえあります。厳しい条件の中で、最良の画像を撮るためにいかに工夫するか。自分の腕にかかっていることを実感します。病院に勤めて初めて、その難しさと重要性を知りました。
仕事のやりがい
大学時代は授業数も多く、勉強ひと筋にがんばっていました。そこで培った基礎から臨床まですべての知識が、今の自分の仕事を支えてくれています。医学の基礎がわからないとどんな画像が必要なのか理解できないし、患者さんからは放射線に対する質問を受けることも多い昨今です。いまも病院での勉強会などで勉強を続けています。常に医療の最先端に立っていると意識することの大切さも、大学で学んだことのひとつです。
これからの目標
中高生の時、クラブ活動で怪我をしました。つらい経験でした。でもその時MRIによる検査を受け、見事に写し出された骨や靱帯の診断によって、適切な治療をしてもらえたのです。身をもって診療放射線技師の仕事の重要性を体験した瞬間でした。いまは病院勤務の1年目で、さまざまな診療画像機器をラウンドしていますが、2年目からはMRIのスペシャリストとして経験を重ねたいと思っています。