Vol.16 京都府
患者さんとスタッフの両方と協力してこそ充実した仕事ができる。
森田 千瑛さん
京都第一赤十字病院 放射線診断科部 勤務
取材日 2010/3/18
診療放射線技師になろうと思ったきっかけ、は?
将来は人のために直接役立つ仕事がしたいと考えていたので、医療の世界は具体的な選択肢の一つでした。ある時ケガをして、病院で見たレントゲン装置やMRIに関心を持ったのが現在の道を志した動機です。また、親戚の乳がん発症をきっかけに、女性技師が増え始めていたマンモグラフィ検査にも興味を抱いたことなどもきっかけの一つです。
学生時代について
学生時代の勉強は臨床業務の重要な基礎になっていると思います。「解剖学」「病理学」で得た知識は、医師からの指示を理解したり適切な画像を撮ったりするために不可欠です。学生時代、「解剖学」の授業で全身の血管の絵を全部描かされたことは今でも忘れられません。おかげで血管の位置と名称は全て覚えて、造影検査にとても役立っています。就職と同時にスタッフの一員として仕事ができるのは、大学での地道な基礎固めがあったからこそ。もちろん今も新しい検査機器が入ると勉強会を開いたり独自に学習したりして、技術の進歩についていけるよう努力を続けています。
学生時代の思い出
在学中はマンションで一人暮らしをしていました。隣に同学年の人がいたので助け合って楽しく過ごせました。また、学校行事である近畿地区の診療放射線技師学校の学生が集まる体育大会では硬式テニスで優勝したことも。学長杯スポーツ大会や学内で開催されるバーベキューも思い出深い行事です。
仕事でのやりがい
検査室では患者さんに不安を感じさせないよう、いつも笑顔。会話を途切れさせない工夫や、忙しさを見せない努力も必要です。意外に難しいのが、適切な画像を撮るために患者さんが正しい体位を取ってくださるよう誘導すること。機械を操作する仕事でありながら、実は人とのコミュニケーションが大切な仕事でもあるんです。今は、チーム医療の一員として、先輩方の動きやチーム全体の流れを見ながら仕事を覚えているところです。